微生物測定器 マクロテック とは
食品の微生物汚染管理は全世界で重要管理点となっており、中でも特に重要な一般細菌・大腸菌数の管理は、48時間かけて実施する方法が一般的です。
そんな中、マクロテックは、食品原材料や製品中に存在するこれら一般細菌・大腸菌の菌数を、前処理を含め15分程度で高精度に測定することを実現しました。
※特許取得済み
公定法との比較
公定法(培養法) | マクロテック | |
測定スピード | 48時間 | 15-20分 |
精度 | ○ | ◎ |
前処理 | 培地に塗抹する試料液の作成 | 公定法と同様の試料液の作成 |
計測負荷 | 大:目視で計測 | 小:自動で計測 |
導入のメリット
1. 安心感の担保
- 原料受入時や製品出荷前の迅速な検査が可能になり、食中毒発生の不安やそのリスクを軽減
(HACCPやFSSC22000対策における自主検査に有効)
2. 経費の削減
- 簡易な操作による作業効率の向上で、関連経費を削減
- 製品出荷までの短縮化・食品廃棄時期の延長による、売上向上
- 在庫保管場所の縮小に伴う、管理コストの削減
- 製造工程内におけるタイムリーな検査実施により、従来の一般衛生管理の緩和・見直しが可能になり、エネルギー経費を削減
環境問題への貢献
当装置の導入は、企業の利益のみならず、環境問題の解決にも貢献します。
- フードロスの低減
- 省エネ化によるCO2の削減
- 安全な水の供給
よくあるご質問
Q1. マクロテックはどのような原理に基づき、菌数の計測を行っていますか?
マクロテックは、専用の試薬によって一般細菌と大腸菌を蛍光染色させ、ステージ稼働型蛍光顕微鏡を用いて測点エリアの蛍光点を自動カウントしています。
これは、微生物迅速試験法(日本薬局方)にて分類されている、『直接測定法 固相サイトメトリー』の測定原理・手法にあたります。
なお、本装置は国際基準に合わせ、大腸菌群数ではなく大腸菌数を測定します。国内でも、下水道等の水質環境基準において測定対象が大腸菌群から大腸菌へ変更されており、改正の動きが見られています。
Q2. 類似の迅速計測装置はありますか?
微生物の迅速計測装置は他にも存在しますが、いずれも一般細菌のみが検査対象であったり、前処理に数時間以上かかってしまったり、直接測定ではなく間接測定*であったりと、特徴や測定手法は異なります。
そんな中で、マクロテックは食品製造において重要管理点となっている一般細菌・大腸菌の両方の菌数管理を、前処理含め15分程度で、直接測定によって実施します。
*直接測定は検出対象が菌体であるのに対し、間接測定は対象がたんぱく質や核酸であり、それらを菌体数に換算する
Q3. 公定法の代わりにマクロテックを使用することはできますか?
公定法(培養法)でのデータ提出が必要なものについては、マクロテックで代用することはできません。
これに対し、本装置は2020年に制度化されたHACCPや、FSSC22000対策における自主検査の実施に有効です。原料受入時から中間製品、最終製品に至るまで、各ポイントでタイムリーな検査を行うことで、製品が汚染された工程を正確に把握することが可能になり、結果として対応策の迅速な立案・遂行につながります。
このように、マクロテックの導入は、より安全でロスの少ない製造ラインの構築に寄与します。
実験データ
(只今準備中)